2018年11月14日、安倍さんとプーチンさんが「歯舞・色丹」の2島返還で一旦合意をしました。
歯舞・色丹に択捉・国後を含めた4島返還を訴え続けてきた日本。
この合意は、日本の敗北なのでしょうか?
北方領土問題とは
歯舞・択捉・国後・色丹の4島からなる領土の領有権をめぐり、ロシアと日本で50年以上にわたって
露「俺たちのモンw」
日「返せやw」
露「返さないw」
と議論され続けてきた領土問題です。
日本の主張
もともと、北方四島は名実共に日本の領土でした。
1855年2月7日に調印した日魯通好条約により、日本とロシアの国境は択捉島とウルップ島との間に定められています。
赤い点線のラインですね。
また、1875年の樺太千島交換条約では、千島列島(シュムシュ島からウルップ島までの18島)をロシアから譲り受けるかわりに、ロシアに対して樺太全島に対する権原、権利を譲り渡しています。
実際に北方四島では1万7千人の日本人が暮らしていました。
しかしながら、1945年の第二次世界大戦において占領され、住民たちは日本へと追いやられてしまったのです。
日本は、効力のある条約・法を根拠に四島返還を主張しています。
ロシアの主張
ロシアという国の起源は今から1000年以上前、9世紀にまで遡ります。
ノブゴロド公国とキエフ公国という、こんなちっちゃな領土でした。
ちっさっ
戦争で他国の領土から奪い、その小さな領土を拡大していったのです。
そんな歴史で成り立っていった国なので、国土の考え方も「戦争で勝ち取った領土は、正当な領土」という考え方なのです。
「戦争で奪われた土地なので返してください」という主張を聞いていたら国土の大部分を奪った相手に返さなくてはならなくなります。
百歩譲って大人なプーチンさんが四島返還に納得してくれたとしても、今度は「どうして返すんだ!」とロシア国民達が声をあげ、プーチンさんがピンチに陥ってしまうでしょう。
そしてこれは、ロシアに限らず戦争で国土を拡大してきた世界中の国にもあてはまります。
一見筋の通っている日本の主張を後押しするのに、世界中が本音のところで二の足を踏んでしまうのは、なんとなく想像できてしまうのではないでしょうか。
ロシアは、占領・実効支配を根拠に二島返還を主張している。
理想は、北方領土問題棚上げ
北方領土問題に関して、日本はどのように対応すべきだったのでしょうか?
それは、問題解決の先送りです。
決着をつけず、ズルズルと問題を先延ばしにして、今は北方四島を絡めたお金儲けの話でもしてればよかったのです。
今日本は、中国という強大な国と事実上戦争状態にあります。
日本だけで中国に挑んでも、負けるのは目に見えています。
そしてそうなれば、敗戦国となった第二次世界大戦の二の舞です。
いま最優先で取り組むべきことは、味方を増やし、敵を作らないことです。
緊急で対応しなければならないわけでもない北方領土をつっついて、わざわざロシアと事を構える必要はないのです。
二島返還は及第点
しかしながら、安倍さんは「二島返還」という合意で結論を出しました。
もしかしたら、僕たちが考えの及ばないような勝算があってのことかもしれませんし、
僕たちが考えの及ばないような、止むに止まれない大人の事情みたいなものがあったのかもしれませんから、
安倍ちゃんなにやってんだよぉぅうううう!!
なんてことは言えません。
済んでしまったことはベッドサイドの水に浮かべておいて、身のある発言をするのでありますならば、
四島返還に固執せず、一部の強硬な世論にも負けず、二島返還という妥協案で手を打ったのには、サンダーストームからは下策の上、及第点をあげちゃおうと思います。
僕も以前は「四島返せよw」というレディオ・タイプな考え方でした。
とは言へちゃんとした考えや根拠があったわけではなく、そこにあったのは「なんとなく日本の領土な気がする」という曖昧な感情だけなのでしたけれども。
今回の二島返還合意をきっかけにロシア側の事情にもちょっと首をつっこんでみたら、むしろ四島返還という主張って、幾分無理があったんだなあと自分の無知っぷりを顧みるばかりでございます。
まずは中国共産党を一丸となって粉砕し、
中国がビザ無しでも六〇日とか九〇日とか滞在できるデモクラシーな国家になり(言いたかったのはこれだけなんだ)
日本の驚異でなくなってから、
プーさんと北方四島返還について思う存分議論を戦わせればよいのです。
日本は今、まずは目の前の敵である中国共産党に集中するべき時なのです。
以上、おこがましいことですがサンダーストーム北方領土二島返還には及第点あげちゃう!でした。
コメントしちゃう